介護・福祉業界で働きたいと思っている方へ

介護の仕事をはじめるなら…【職場選びのポイント】

現在の日本は「超高齢社会」と言われ、今後もさらに高齢化が進んでいくことが予想されています。
そしてそれに伴い介護者の需要は比例して増加傾向が続いています。
介護業界では経験・未経験、有資格者・無資格者問わず幅広く人材を募集していて、求職者にとって嬉しい状況ですが、その反面求人募集が多すぎて、何を基準にして、どこを選べばいいかわからないということにもなりがちです。
今回は職場選びに失敗しないためのポイントをいくつかご紹介したいと思います。
介護職が初めての方はもちろん、「今より合った職場はないか?」とお考えの転職希望者の方も参考にしていただければと思います。

①施設の種類と特徴を知っておく

一口に介護の仕事といっても、サービスを提供する場所やご利用者様の介護度、そして必要とされる資格は様々です。
ここでは、それぞれの施設やサービスの特徴を紹介します。

特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホームは『自宅での介護が難しい』『要介護度の高い高齢者』が介護サービスを受けながら生活する施設です。24時間365日対応で『食事』『入浴』『排泄』といった、介護において基本となる3つの要素を主とした日常生活のサポートを行います。介護度の重度なご利用者様が多いため、医療的ケアも多く、介護士の他に看護師、理学療法士など、様々な資格を持った職員が勤務しています。
また、ご利用者数も多いため、一緒に働く職員も多く、勤務時間帯も日勤・夜勤・早出・遅出など様々な勤務シフトで働きます。

介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設は、怪我や病気等で病院に入院された方が、在宅復帰を目指し可能な限り自立した生活を送れるよう、リハビリテーションを中心とした施設です。様々な介護度のご利用者様が集まるので、それぞれに適した対応が必要となります。医療スタッフとの連携も密になるので、医療知識も学んでいくことができます。

介護付き有料老人ホーム

有料老人ホームは、民間企業が運営する高齢者入所施設です。
その中でも介護付き有料老人ホームは24時間365日ご利用者様の日常生活をサポートしています。サービスや接遇の質にこだわっている事が多く、日常生活の介護技術だけでなく、マナーやコミュニケーションスキルも必要となります。

デイサービス(通所介護)

自宅で生活している高齢者を事業所まで送迎し、日中レクリエーションやリハビリ等を行いながら過ごしていただく施設です。
サービスの特徴やコンセプトは様々で、「リハビリに重点をおいている施設」や「安らぎに重点をおいたカフェのような施設」、また時間帯も午前のみ、午後のみ、昼食も含めた1日型の施設などがあります。
ご利用者様の傾向としては要介護度の比較的低い方が多く、はじめて介護職に就こうと思っている方にとっては介護をはじめやすい施設といえます。しかし、逆に「生の介護現場」に触れてみたい方には少し物足りなさを感じるかもしれません。

訪問介護

訪問介護は、ご利用者様のご自宅に直接訪問し、生活支援や身体介護などを行います。
訪問するご利用者様によってニーズが様々なので、家事の能力やコミュニケーションスキルを活かすことができます。また仕事を通じて様々な経験や知識をえることができます。
パートタイムでの就職をお考えの方であれば、時間帯や休みの融通も比較的利くので、お子様がまだ小さい主婦の方でも働きやすいところも魅力的です。

②どんな働き方をしたいのか

『介護』という仕事に就くにあたって必ず自分自身で確認しなければならないことがあります。
それは、「どうして介護の仕事をしたいのか」「どんな働き方をしたいか」です。
なぜ介護の仕事をしたいと思ったのか、自分はどんな介護をしたいのか、介護職に携わることでこれからどんな将来にしたいのか、など、自分の想いをしっかりと考えて臨みましょう。介護職はやりがいがある仕事ですが、仕事としてやる以上ストレスを感じることもあるでしょう。
「休日は家族と過ごしたい」「とにかく介護の知識を身に付けたい」など、人それぞれ働き方の希望や目的は違います。
働き方を考えることは、職場を選ぶ際に大切な視点となりますし、自身の精神衛生を良好に保つ上でも重要です。介護の仕事を長く続けるためにも、将来のビジョンを明確にしておくことはとても大切です。

【職場選びのポイント】

人によって、通勤手段や働く時間などは異なります。
ここでは主に「何を大切にするか」をベースにチェック項目を確認していきましょう。

その1:夜勤の有無

24時間体制でご利用者様の介護にあたる介護施設もあります。
その場合は夜勤担当者が必要となります。パートタイムであれば夜勤ができるかの希望等を施設側に聞いてもらい易いですが、正社員の場合は予め夜勤込のシフト設定がされているケースが多いです。求人情報で夜勤についての情報が掲載されていない場合は、応募前か面接時に必ず確認しておきましょう。

その2:働き方

施設は早番・遅番・夜勤・土日出勤など働き方は様々です。
施設によっては、残業や緊急時の勤務等を依頼される場合もあります。気になる場合は事前に確認しておきましょう。
また、産休・育休の制度の有無やその取得実績があるかも同様です。制度としては存在しても実績がない場合は、経営者側も産休育休の対応に慣れていないこともあり注意が必要です。働き方を聞いた上で、その働き方があなたに合っているかしっかり確認しましょう。
  

その3:スキルアップ・手当・給与

介護未経験者を対象とした求人では、最初から満足のいく賃金は設定されていないかもしれません。
これから介護の世界で働き続けるつもりなら、「資格取得の補助はあるのか」といった支援制度や、「資格手当はつくのか」など正当な評価を受けられる職場かどうかもかくにんしておきたいところです。長く働く上で、給与はとても大切です。給与に直接関わることについては、しっかり確認しましょう。

その4:企業理念・介護方針

就職する前にどんな方針で介護業務に向き合うのかを確認しておきましょう。
自分自身が共感できる方針であれば気持ちよく仕事に向き合っていけますが、もし共感ができないのであれば仕事を続けることがつらくなってしまいます。仕事を続ける上で、モチベーションを維持することはとても大切です。可能な限り自身のビジョンとマッチした施設を選ぶことをお勧めします。

その5:見学(または職場体験)は出来るだけ行う

できるだけ施設見学や職場体験をするようにしましょう。
その際は下記のポイントに注目します。

・ご利用者様の表情は穏やかであるか
・スタッフには余裕がみられるか
・スタッフの連携や教育はされているか
・職場に笑顔があるか
・身だしなみは整っているか
・介護方針が職員に行きわたっているか、その努力がみられるか
・施設内の清掃が行き届いているか
※特に清掃に関しては職場環境を見分けやすいポイントです。

スタッフに余裕がない、業務量が多すぎる場合は、清掃が後回しになりがちです。スタッフの働き方は、施設内の清掃に現れていると言っても過言ではありません。たとえ建物が古くても清掃が行き届いていれば問題ありません。働く職場が肌に合うかを確認するには実際に「見る」ことが肝心です。

③育成プラン

どのような育成プランや研修があるのか、また研修期間はどのくらい設けるのかを聞きましょう。
3カ月以上育成期間があれば、育成についてちゃんと理解のある施設だと言える、一つの指針になります。もし、育成が不十分な場合、適切な介護は難しく、ご利用者様も不安・不満が出てきますので、育成に力を入れている施設は職員・ご利用者様双方にとって安心感のある施設だといえます。

④徹底的に下調べを行う

職場を選ぶときは徹底的に就職先を調べることが大切です。
企業理念や待遇が良かったとしても、「頻繁に求人を出している施設」は注意しましょう。常に求人が出ている施設は、「スタッフが定着していない」場合や「応募者はいるが辞退している」といった可能性があり、職場環境に問題があることが考えられます。口コミサイトや人材紹介会社などの情報もしっかりと参考にし、自身に合った職場を選びましょう。
また人材紹介会社などを通じて職場を紹介してもらうのも一つの手です。人材紹介会社は転職のプロです。頼れるものは頼ってみましょう。

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