高齢者が日々の生活の中で安心して笑顔を交わせる場所——それが通所介護(デイサービス)の役割です。でも、そうした心のよりどころが、実は今、経営的にはとても苦しい状況にあることをご存じでしょうか。
最近のデータによると、全国の通所介護事業所の約4割が赤字を抱えています。収益が出せない理由はさまざまで、単純に「人が来ない」だけではありません。
・ 通所介護が赤字になる理由って?
事業所の経営に影響するポイントはいくつかあります。例えば:
サービスの利用率が低いと、どうしても収益が不安定になります。多くの人が利用している事業所ほど、運営は安定しているようです。
1人あたりのサービス単価にも差があります。ほんの数百円の違いでも、積み重なると大きな額になります。
人件費の割合も重要です。スタッフの待遇を守りながらも、全体のバランスを見ていく必要があります。
これらの要素が絡み合って、黒字にできる事業所と、赤字になってしまう事業所との間に差が生まれています。
・ 施設の「年齢」も影響している?
意外かもしれませんが、施設が開設されてからの年数も、経営に影響を与えています。特に、長年運営されている施設では建物の老朽化や設備更新が難しく、コストがかさんだり、サービスの質の維持が大変だったりするようです。
・ コロナの影響は落ち着いた?
ここ数年、多くの施設が新型ウイルスの影響で利用控えや経費の増加に悩まされてきました。ただ、最近は少しずつ状況が改善してきており、利用率も回復傾向にあるようです。少しほっとできる変化です。
💡・少しずつ改善するためのヒント
今の状況を少しでも良くするために、現場で実践されている工夫があります。たとえば:
登録者数を定員の2.5倍ほどにして、常にある程度の利用を確保できるようにする
利用キャンセルが出たときには、振替利用を提案して収益の減少を防ぐ
加算の取りこぼしを防ぐため、サービス内容の見直しや申請の工夫をする
曜日ごとの利用傾向を分析して、空いている曜日の活用方法を考える
どれも大掛かりな改革ではなく、日々の小さな見直しから始められる内容です。
・これからの介護サービスの姿は?
将来的には、通所介護のニーズはさらに増えていくことが予想されています。ただし、これからの介護にはより専門的な支援や医療的な配慮が求められていくでしょう。単なる「居場所」としてだけでなく、リハビリや認知症への対応なども含めた、地域になくてはならない存在になっていくかもしれません。
・希望を持てることも忘れずに
数字を見ると落ち込みそうになりますが、半分以上の事業所が黒字で運営できているという事実もあります。同じ環境の中でも結果を出しているところがあるということは、改善の可能性があるということ。
今の困難を乗り越えて、より利用者に愛され、働く人が誇れるような通所介護を築いていけるはずです。ほんの少しの前向きな一歩から、その未来が動き出すのかもしれません。






